April 12 2020
私の面倒をよくみてくれた祖母は
いつも着物を着ているひとだった。
私の手を引く先にあった祖母の袖。
着物の香りか祖母の香りか。
いまだにわからないくらい、それらはいつも、共にあった。
わたしたち日本人と、ずっとともにあった衣。
彼らは
畑を耕し、飯を炊き、子に乳をやり、布団にした。
いまも。
暮らしとともに。
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